2022年11月22日

「アイディエーション」開催レポート

レポート

これまでのプログラムを通して、パーパスを実現するために多様なステークホルダーとの関係性の中で実現する価値やその仕組み・システムである「ビジネスエコロジー」を探索してきた5チーム。プロジェクト・エングローブ(以下エングローブ)の第5回目のワークショップとなる、10月24日(月)には、アイデアの創出をしていく「アイディエーション」に臨みました。

今回のオンラインワークショップでは、「ビジネスエコロジー」のブラッシュアップをし、ビジネスアイデアへ繋げていきます。

まず、各チームは、これまでのディスカッションを重ね纏めた、各チームの発表からスタートしました。

「地域に息づく文化を時代に残す」「地域住民と協同したコモンズインフラを整備する」「雇用によって様々なバックグラウンドを持つ人を支える」「一次産業と二次産業を繋ぎ、作り手にも地球にも優しいビジネスを生み出す」など、多様なアイデアを共有していきます。

ディレクターの田村からは、先行的な事例を用いながら、「お祭りなどの伝統的な行事の仕組みを現代版にアップデートして組み立ててはどうか?」、「これまでの価値観に縛られない、地域性を活かせるユニークなポイントから新たな価値を与える方法はないか」、など時空を行き来し、視座を広げるためのアドバイスがありました。

発表後はこれまで探索してきた「パーパス」を元に、ビジネスアイデアを創出するため、自分たちの強み・特徴である「Arbitrage(アービトラージ)」を考えていきます。
金融用語としてよく使われる”Arbitrage”の意味とは異なり、ここでは時間・空間・人間(じんかん)において情報の非対称性を活かして有利な交換を行います。

例として、エングローブの第1期生であるマルヤ靴店さんのアイデアを挙げてみましょう。
エングローブ第1期生のマルヤ靴店さんでは、3Dプリンティング技術という独自技術を用いることで、他社が追いつけないという「時間」的な優位性を持っています。また、世界的にも有名な神戸ビーフをはじめ牛の文化が根付く神戸は、皮を鞣(なめ)す皮革加工産業の基盤があり、産地素材を使えるという「空間」の強みがあります。さらに、「人間」の”Arbitrage”においては、100年を超える老舗という強みを活かし、学校の指名代理業者となっています。

長年培ってきたスキル・能力や、実績、構築してきた関係性など、自社の”Arbitrage”を振り返り、これらをどう活かしてビジネスアイデアの精度を上げられるか、ディスカッションを重ねました。

「住民のニーズを捉えてきた実績」「地域をマネジメントする能力」「利用者と長年寄り添うことで得た関係性」など、独自の”Arbitrage”が見えてきたのではないでしょうか。

次回は、「共感のデザイン」に取り組みます。

エングローブでは、「世の中を良い方向へ変えていく」、「私たちにとって素敵な未来を作り上げる」ことが重要なメッセージです。ビジネスを通じて社会的意義を伝えるために、どんなストーリーを編み出すのか、各チームの「ビジネスアイデア」を更にブラッシュアップし、言語化していきます。

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