2023年1月31日

「東京発表会」開催レポート

レポート

1月21日(土)、東京・大手町の3×3Labにて「東京発表会」を開催しました。参加企業が思い描くアイデアに関わりのある投資家の方やESG・サステナビリティ領域の専門家、メディアの方々などにお越しいただきました。

これまでの5ヶ月間で”自分達が最も大切にしたいステークホルダー”が誰なのかを捉えた上で、なぜこのステークホルダーと歩むのか(パーパス)、このステークホルダーとともに何をするのか(ビジョン)を徹底的に考え抜いてきました。

どんな未来を描きたいか、本質を深堀した上で出てくる”課題”は、普段の仕事の延長線上にあるものではありません。会社の外である”社会”にあるものです。

仲間たちと課題を共有し、共感を得て、創り上げていくビジネスが、エングローブから生まれていきます。

午前中には、昨年度参加した第1期生がプロジェクトの進捗を熱く報告しました。

サステナブルで透明性のある循環コーヒー経済圏の創出に挑戦するコーヒーショップや、NPO法人を立ち上げ、パーキンソン病当事者と関わりある人たちが生きる力を取り戻す場を作るプロジェクトを始動しているチーム。また、作りやすく修理しやすい靴を制作し、神戸域内で靴を循環させることを企てるチームなど、自社だけではなく多様なステークホルダーとビジョンをしっかり繋ぎ合わせ、エコロジーを描いています。

1期生の着実かつスピーディーな歩みには、メンターからも賞賛の声が上がりました。

午後からは第2期生が、神戸市発表会でメンターからもらった示唆に富むフィードバックを元に、より具体化されブラッシュアップしたアイデアを発表しました。

会場に来てくださったゲストから以下のような熱いコメントが寄せられました。

「働く人たちの”誇り”を育みたいという社長の熱い想いと、仕組みづくりのアイデアがとても学びになった。業界は違うが、そのパーパスに強く共感する」

「どうやって消費者に新しい価値を認識してもらい、対価を払ってもらうのか。全体設計は難しいが、これからの世の中でとても大切なことだと思う。一緒に活動できることがあれば声をかけてほしい」

また、メンターからは温かく鋭い指摘をいただきました。

「タッチポイントがたくさんあるビジネスは、どこから始めるかにより繋がり方や広がり方が変わってくる。どこでマネタイズできるかを模索しながら、持続可能なモデルを創り上げてほしい」

「関わる人が多いビジネスにおいては、ニーズの強さ(ペインの深さ)を嗅ぎ分けることが大切。中長期のビジョンから短期スパンに落とし込んでアクションをとってほしい」

「投資の観点でお話しすると、お金を出す人によって求めることが大きく異なる。誰から集めるのか、どんな仲間が欲しいのかを絞って考える方が良い」

発表後には、チームメンバーへの感謝の言葉が飛び交い、このプログラムで育まれた結束力を感じる場面も。「せっかくこのプログラムで出会えたから、協力しあって、面白いことをしよう!」と、チームを超えた呼び声も上がり、あらためて共創から生まれる神戸の未来が楽しみになりました。

実現したい未来を描きながらビジネスエコロジーを構築してきた本プログラム。ビジネスエコロジーはビジネスモデルとは異なります。自然環境問題や複雑な社会問題が山積する現代において、企業が商品やサービスを通して福利を提供するビジネスモデルのみでの課題解決は難しいものです。多様な人々やあらゆる関わりの中で、社会課題に向き合いながら、お互いに貢献し合える、そんな社会をエングローブ参加者が機運となって神戸のまちから創り上げていくことになるでしょう。

これからは実践のフェーズ。来年度からはエングローブがサポートしながら、プロジェクト案を実装していく1年となります。

2/2には、世界をフィールドにESGに取り組む、海外の実践者や研究者との「海外交流会」を実施します。新たな視点が広がる貴重な機会に、期待が膨らみます。

 

写真撮影: 小野奈那子

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