2021年12月2日

オープンゼミ 第三回開催レポート 山陽製紙株式会社

レポート

オープンゼミ「サステナブル経営実践編③」開催!

11月12日(金)に、120WORKPLACE KOBE(同時オンライン配信)にて、オープンゼミ「サステナブル経営実践編③」を開催しました。ゲスト講師は、大阪府泉南市の山陽製紙株式会社の3代目原田六次郎社長と原田千秋専務です。山陽製紙株式会社は1928年(昭和3年)に広島で紙の卸売会社として創業。高度経済成長期に大阪に移り、工業用クレープ紙を主とする製紙業を始めました。環境経営にいち早く取り組み、「環境人づくり企業大賞2018」の環境大臣賞を受賞するなど、着実な成果を出している企業として知られています。この日のオープンゼミでは、創業以来の歴史を振り返りながら、環境経営を目指すようになった背景、これまでの取り組み、今後の展望を語っていただきました。

◎未来の社会に存在するための選択

専務取締役 原田 千秋氏の講演の様子

製紙業は外部環境の影響を受けやすい業界だと原田さんはいいます。オイルショック、リーマンショック、コロナショック等、社会情勢に大きな変化が現れた時に、わかりやすく製紙業界は打撃を受けてきたのだそうです。また、2000年代に入るとペーパーレスの風潮が強まってきました。そうした焦りの中でスウェーデンの財団「the natural step」の博士からもらった「未来の社会に自分の会社が存在するか、存在するとしたらどんな会社として存在するのか?」という投げかけをきっかけに、経営理念とビジョンを刷新。経営理念は「私たちは紙創りを通してお客様と喜びを共有し、環境に配慮した循環型社会に貢献します」、ビジョンは「地球の財産を生かし、自然と共に生きる永続企業」に設定されました。
2007年に掲げたこの経営理念のなかに、すでに「循環型社会」という言葉を入れていることは注目に値します。いまでこそよく耳にする循環型社会というワードを早くから取り入れ、それを根幹にゆるがない理念を掲げ、未来のビジョンを描いたからこそ、今、サステナビリティを意識した社会に求められる企業になっているといえます。

◎理念を形にする人を育てる

専務取締役 原田 千秋氏の講演の様子

理念を形にするのは人。そこで、山陽製紙ではまず人材育成に力を入れたといいます。毎年春に「理念祭」というイベントを実施し、丸一日かけて全社員で理念に向き合います。また、社員がエコ検定にチャレンジするようになり、今では全社員の9割近くが合格しているといいます。その後、CSR検定に挑戦している社員も多数いるそうで、社員にとってサステナブル経営が身近なものとなっていることがよくわかりました。

◎正の影響の強化/負の影響の最小化

SDGsと自社のバリューチェーンをしっかりと考えるために、全社員でSDGsマップを作成したというのも興味深いお話でした。各社員が自分の部署におけるプラスの影響/マイナスの影響をマッピングしながら可視化し、改善点を確認。ネガティブな点にも山陽製紙は向き合っています。たとえば、製紙業は大量の水を使うということもあり、地域の川の環境整備活動も継続して行っているそうです。地球というステークホルダーとともに歩む姿勢をしっかりととっているところからも、理念と行動が直結している様子が伺えました。

◎「できないと言わない社風」-カスタマーとのコミュニケーションと探求

代表取締役 原田 六次郎氏の講演の様子

最近は、他社との共創を通じて環境配慮型商品を次々開発している山陽製紙。コーヒーカスを紙にする取り組みや、梅の種を炭化して漉き込んだ消臭効果のある紙を作るなど、オーダーメイドの意欲的な取り組みもたくさんされています。難題にぶつかっても、顧客とともに紙作りをするために自分達の技術を磨きながら、価値をさげないリサイクルを常に心がける社風。そのお話に感銘を受けた参加者も多く、講演後の議論も活発に行われました。

撮影:Life Journey Inc.

当日のご講演の様子はこちらからご覧いただけます。

シェアする
  • Facebookロゴアイコン
  • Twitterロゴアイコン

最新のお知らせ

一覧はこちら